モペゾム・ド・思考

抽象性、無意味、無駄、

2020-01-01から1年間の記事一覧

それはお前が飲む酒だった

酒を飲む、理性を欠く。単純だが大事なことだ。 漬けてある梅酒も全然減らない。立ち返れば、これは俺が飲む酒であり、俺は酒に所以を求めてしまう質であって、普段こそ酒を飲まないのだから、そういう意味で減らないことに不思議はない。ただ、どこかで、ど…

例年、通りまからん

”先週の厳しい寒波も収まりを見せ、今日は例年通りの気候になるでしょう” ジルジルとノイズを孕んだ音声がラジオから出る。先月、長年使ったテレビが壊れ、代替として物置から引っ張ってきたものだ。一月経っても本来の調子に戻らない様子であったが、そもそ…

程度の判らぬ児戯

ちんこが描けない。というより、描きたくない。描く器量はあるが度量がない、という具合に(本当に?) (実際に描いたちんこ) なぜだろう、と思った(できない理由を見つけるために?) 昔は躊躇なくちんこを描けたし、自由帳いっぱいにちんこを盛ったこともある…

ソフトウェア・クリーム

「ソフトクリーム食べるやついるよね」 確かそんなことを言っていた。そんな人間を、彼は貶していたと思う。 俺は、アイスクリームを食べる人間…… 本来、舐めるべきものを、噛んで、呑む。変と言われれば変だが、損と言われても、そうとは思わない。 単なる…

ゲボ以下、犬の糞。犬の糞以下、

最低な物言いは、特に具体的な事物を必要としないのであるが、ただ相手を貶す時にどの程度の位置までぶち落とすべきかを考える時に具体的な事物は必要になってくる気がする。 例えば、ゲボ以下と言った時に、丁度ゲボの一個下に位置するうんこを想定して、相…

渺然

つい、うとうとしてしまった。 大学の図書館から本を借り、次いでに半分ほど読み終えてしまおうと予定していたのだが、場相応の静寂か、それとも暖房か、いずれにせよ私は、課題図書の序文を読み終えたきり、眠ってしまっていた。 単行本、頁数およそ300。中…

最悪の話

最悪の話してもいっすか。 "この期に及んで最悪の話をしたいという欲望が起こって、その求められるままに最悪の話をしよう。最近は何やら幼稚な破壊衝動が高まりを見せた。強制に対する反抗であって、無論、正当の意味を履き違えている。しかし、事実として…

余命一年

戌神ころねのメンバーになって1年が経った。その事実をどうやって受け止めればいいのかわからない。かつての私であれば、きっとそうなるだろうことは想定していて、だから現状何ら不自然もなく、疑いようもなく、行為或いは結果の、意味のある事実として、簡…

突然何かを許せなくなったり、あるいは何かを許したり。一度の悲劇ですべてを恨むなら、一度の喜劇ですべてを許すほかないと、ただ一面的で、浅慮だったとしても、それが人間だというのなら、短き生命を拝領し、尚のこと細粉して、短命の意義を、断続的に、…

生殺之機、一時の酔狂に委ね

俺は特に酔狂な人間であった。先日、何がきっかけか思い出せないが、「酔狂」という言葉を思い出した。その言葉は、凡そ二年前くらいに俺が使い古し棄てた言葉だった。言葉は使うほど陳腐になる。きっと一本携えた芯に違いなかったが、それでも腐ったなら替え…

ただびとよ、

昼間に味見程度の酒を飲んだ。神無月の折、俺だけ暑いと感じるくらい上気した。度数の強い酒は良い。合理性の象徴である。 いつか「生き急ぐべきか」と思い至ってから数日過ぎた。 あれからやったことといえば原神のプレイ時間をちょうど一日分増やしたくらい…

藤田さんってあんま怒んなさそうっすよね

13:30より父親が会議を始めるらしいので、家を出てきた。コロナとの付き合いが問われる中で、御社は期限不問のテレワークを推進したらしい。父は、平均して週の半分は家にいる。今まででは考えられないことだ。これにより、俺は擬された一人暮らしを失ったし…

黒蟻

一匹の黒蟻がいた。 その前には一羽の羽虫がいて、そこに後から黒蟻が来た。 私の見た情景は三つ。羽虫が留まっている。黒蟻が到来する。そして、黒蟻が羽虫を捉まえている。 私は不満だった。何より、私は狩りが見たかった。 人間は狩りを知らない。人間の…

駅に人糞があった話

駅に人糞がふたつあった。 7時に来た時にはなく、7時半にもう一度来てみれば、そこに人糞があった。 人糞は、ふたつというよりひとつである。元はひとつだったものが綻び、分かたれてふたつに見えていた。 俺と同僚は笑ったのである。なんというか実にみごと…

この世にないもの

一定の共感を持って接する。実在しない情景を想像で補って、あたかも同様な感情を出だす。得てして、感情なるものの杜撰さを感じ、非論理的構成を感じ、故に感情なのだと決定付け、この違和感を喉奥に押し込んだわけである。借り物の感情に実在性は確保され…

報酬なら、これで十分だ

あーアークナイツの百合しか勝たねー という段に愈々突入して、すればアークナイツを中断していた3月下旬から4月上旬の過ごした方を悔いるようになった。 この区間において二度のイベントが行われており、特に一度目のイベントなどは大層好ましいオペレータ…

ジャミング

久しぶりにバナナが食いたくて、バイト帰りにスーパーへ寄った。 コロナの渦中だと言うのに、人がごった返している。ゆえに、人目が気になる。 普段、こういう場に行き慣れない俺は、メガネをオフしていたのもあって、客の行動予測線の錯綜に困惑し、入場し…

空白という名の

主題のない文章なら書ける。 ずっと暇が続いている。先週、シフトの提出を忘れたから、日中予定のすべてが空白になった。暇なら働けばいいが、この時勢、そうもいかないらしい。 先日、志村けんが逝去されたのは衝撃だった。コビット19には英雄を殺める力が…

童貞と云うものを拗らせ過ぎた終いに、これがなんなのか空想に耽ることが多くなった。この道を往くに際し、ひとつの結論には行き着いたのであるが、これはただの現実主義的な主張でしかないし、有益な深化を齎したるものでは決してない。時には時を空費して…

怠け

生きる理由に正答はない。 だからといって間違いがないわけではない。解答としてある以上、それには要件が必要だ。多くは、他人に必要とされていること。世のほとんどのものが、誰かの必要性に応じて存在するように、命の在り方も即ちそこにある。 かかる考…

してみんとてすれど

心底怯えた話をしよう。人間の関係が、肉体ではなく精神によって結ばれるべきものであるなら、私に友人─肉親にさえいない─と呼べるものはたった一人しか居ないのであった。そんな彼が日記を始めた。既に日付を刻まれた頁に、今日したこと、あるいは思ったこ…