モペゾム・ド・思考

抽象性、無意味、無駄、

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

いわゆる、性癖のチェイサー

朝が東の彼方から来るのならば、漆黒は体を支えるマットレスから忍び寄る。一日が終わろうとする瞬間が、沈み行く意識に対抗して浮上し、寸断の空隙もなく全身を連れ去る。夜の群れ。あらゆる現実の蓄積──記憶、疲労、達成感──を押し流し、幽邃なる静寂、無…

絶望はどこから来てどこへ行くのか

感情という構造体の胎動が増幅と逆進を繰り返している。その本質は過剰な思い込みであり、最早、感情そのものが「我に感情あり」という大いなる錯誤のために起こっている幻想なのだ。なぜなら、そんな形のないものに意味を与えるという、途方もないことをや…

わが愚劣なる内省

甘言という言葉があるように、世の中にはやたら歯触りの快い言葉だけを巧みに述べ続ける奴がいる。この一年はそうしたことを嫌いながら、徐々にそういう奴になっていった。というより、私の表皮が徐々に剥がれ落ちているだけであって、私という人間の本質こ…

芸術性と写実性

万物は創造により生まれる。私の芸術性にも限界が来た。今まで想像により賄っていたすべては飽和し、私の筆跡は写実性を求めるようになった。それは極めて悲しいことであった。最近の、芸術とエロスの結び付きが齎した誤解の所産のような気がして、またどう…