モペゾム・ド・思考

抽象性、無意味、無駄、

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

暇な時何見てんの?

「んー、ポルノっすかねヱ」 暇な時はポルノ動画を見ている。楽しくはない。面白くもない。それでもなお連綿と快楽を表出し続ける被写体の営為を見ている。 意味は、それを思いつくより先に行動自体があらゆる疑義に覆い被さる。意味として、大義として。そ…

昔はもっとはっきり生きていたよな

経験を積むことで散逸するのは記憶だけではない。好みもまた多く重ねられた結果飽和する。昔はもっとはっきりとした好みがあった。好みは経験の中でもっとも選好性の高い意思が選ばれる。例えば、イカの天ぷらが食べたいだとか──浅い経験であればより限定的…

「ポップキュンてイラストレーターがさ、ライスシャワー描いたら『ポッピンシャワー』になんのかな」 ──ならねえか、ハハ 会話はそこで終わっている。沈みゆく西陽が街を呑みつつある。私は背を向けながら歩いていた。鈍重な歩みで今日を忘れようとしていた…

マスク下

マスク下に卑猥の意味を込める風潮が今後起こるかについて、ただ感覚的にはそれを否定している。マスクがある意味の下着となり忌むべきものを隠す目的で用いられることはおよそ予想の通りであろうがただ私が現に感じる脱マスク状態への感覚的嫌悪は陰部に対…

悪とそうでないもの

私は自らの意識に少女を飼っている。名前はない。行動理念もない。コードもなければ心もない。与えていない。性別を与えたのは、彼女を自己の対照におくためである。 少女は常在せず、一定の条件が整ったときに現れる。大抵は、現在地から二歩程度前の視界に…

信号待ち、信号無視、少女の距離

問題:俺があの信号を無視した少女に追い付くのは何時間後か。但し、横断歩道は2mとし、少女は何かの焦燥を携えているものとする。 現実の遠望。我が悪意なきは善良人の心境には悪意のごとく映るようであり、私はそうした事実に対する術として事情不通の無知…

沈黙と静寂の別

沈黙と静寂の別を答えよ ──聞きたいことがあるんだけど えっ? ──あのさ、あっためてくださいっていう商品あんじゃん 「あっためてください」という「商品」? ──それでさ、あっためないで食べちゃったとしたらどうなるんだろうね 「あっためてください」と…

恒久的平和

恒久的平和を保持するために必要とされる争い、恒久的かつ微弱な争いがある。それが一定の対立の間に生じることは言うまでもない。 犬と猫。海と山。夏冬。きのこ、たけのこ。これらの間に人間はほとんど制約された多様性を見つけ微弱な意思という意味で微弱…

一応の朝

一応の朝、愛とは、疲弊とは なんだという四方山話を前に何も言えないでいるのは、ただ、ただ──なぜ。 午前九時の改札を行けば終着駅は烏丸だった。息の数だけ疲弊が漏れる。愛にしては驕慢な香水を振る。 「烏と云う字は」 一応の朝、午後十九時の改札を行…

書店と心的距離

未だ買っていない本と、買って読んでいない本には、一切の、事実上の差異がない。書店は本の保存場所であり、隔地にある本棚であった。本棚は遠かれど、その内容たる書籍との距離に変化はない。読みたい本は本棚にある。読まない本もまた本棚にある。本棚に…

非公開の書状

お疲れ様です。藤田です。先日、3月29日(月)を持ちまして業務を全うさせて頂きました。 皆様今までありがとうございました。お身体に気を付けつつ、健やかな毎日をお送りください。陰ながら、皆様の益々のご活躍をお祈り申し上げます。ありがとうございまし…