ちんこが描けない。というより、描きたくない。描く器量はあるが度量がない、という具合に(本当に?)
(実際に描いたちんこ)
なぜだろう、と思った(できない理由を見つけるために?)
昔は躊躇なくちんこを描けたし、自由帳いっぱいにちんこを盛ったこともある。勃起不全に陥った中世の貴族さながらに、切り取られたちんこを並べ睥睨していた(できない理由を肯定するために?)
ちんこに対する抵抗があるわけではない。きんたまを描けば自動でさおを足してくれるサイトがあるが、今でも充分に笑える(できないためにやらない自分を肯定するために?)
それでも、ちんこが描けない(自分次第でどうとでもなるものをどこか別の領域にやって)
ちんこを描きたいと思わない(手がつけられないからどうしようもないみたいな詭弁を弄して)
もしかすると、ちんこを描くという行為には何の意味もないのかもしれない(それで得た納得に一体何の意味があるの?)
思うに(ねえ)
ちんこを描けてしまうからだ(描きなさいよ)
昔は児戯だから冗談だからと言えばで済んだものが、いま詳細なちんこは児戯でも冗談でも済まされない(そうやって縮こまってちゃ何にも始まんないわよ)
それは、他人からの評価もそうだが、何より自分が真面目にちんこを描いているという事実がしんどい(理屈ばっか並べて偉くなったつもりでいるんだ)
そうして生まれた正しいちんこには何の意味も付与されない(やらない人間よりやる人間の方がずっと偉いんだから)
かつてそこにあった面白さや嘘っぽさが一切排除されたちんこは、ただちんこ以上の価値を有さない(やらない自分を肯定するなよ)
そしてちんこに価値はない(そんなのかっこよくない)
ちんこに価値がなければ、きっとそれを描く行為にも価値はない(・・・)
・・・
価値のないことはやりたくないんだ(・・・)
分かってくれたか(わかんない!)
!(だってそんなのわかんないじゃん!本当に価値がないかなんてあんたの決めることじゃない!)
!!(あんたがそう思ってるうちはそうなんだ!でもそれはあんたのずっと狭い頭の中で信じられてる間違いかもしれない!!世の中はもっと価値に溢れていて素敵な世界なのに、あんたは井戸の底でずっとそれを否定してる!!)
!!!(井戸からじゃ何にも見えない!あんたが出てこようとしない限り、助けてくれる人なんていないわ!あんたが自分で出て行くしかないの!手足でしっかり踏ん張ってしっかり壁を掴んで這い出して初めて可能性が見えてくるのよ!!)
・・・(・・・)
俺が間違っていたのか(・・・)
・・・(・・・)
俺、描いてみるよ(・・・)
ちんこを描く。否定なんかしない。真っ直ぐちんこを描いて、それから決める(ええ)
ちんこ、描けるかな(きっと描ける)
!(ふふ)
・・・ありがとう(うん)
・・・じゃあ(ちょっと待って)
?(あんた、さっきよりいい顔してるわ)
!!!!(じゃあね!)
・・・
・・・じゃあ