モペゾム・ド・思考

抽象性、無意味、無駄、

突然何かを許せなくなったり、あるいは何かを許したり。一度の悲劇ですべてを恨むなら、一度の喜劇ですべてを許すほかないと、ただ一面的で、浅慮だったとしても、それが人間だというのなら、短き生命を拝領し、尚のこと細粉して、短命の意義を、断続的に、短期消費に過ごせというのなら、果たして人間の、感情の、信心のすべては報われるのだろうか。怒りと喜びは隣合わず、憎悪を癒すことも、歓喜を汚すことも叶わないのなら、一時の過ちですべてを終わらせ、一時の成功ですべてを始めるというのなら、一時が万事であり、一時にこそ人生が宿る。

なればこそ、万時の怒りの、一時の憐憫に如く謂れはない。火元は絶えても、延焼の絶えることはないように、一度の迷いが、以後すべての遅滞を内包するように……

 

https://youtu.be/MsaLOsdB0BA