2021-04-04 一応の朝 一応の朝、愛とは、疲弊とは なんだという四方山話を前に何も言えないでいるのは、ただ、ただ──なぜ。 午前九時の改札を行けば終着駅は烏丸だった。息の数だけ疲弊が漏れる。愛にしては驕慢な香水を振る。 「烏と云う字は」 一応の朝、午後十九時の改札を行けど終着は定まらぬ。 改札が告げる「残額 1919 円」 機械のくせに喘いでんじゃねえよ なんだと言う四方山話 私はすこし良い心持ちだった