モペゾム・ド・思考

抽象性、無意味、無駄、

ある偏屈を患っており

 ある偏屈を患っており、この世相ごと社会を嫌っている。なんというか、拘りも、誇りさえない歌を前に、ある資本家が腕を組んでいるような感覚、そうした資本主義の産物、その隅々に対し辟易しているのは、単にそれ自体を嫌っているというか、それ自体にはきっと、どうしようもない憐れみを抱くばかりであって、即ち、即ち何が許せないかというと、それは須らく過程であって、こうした無芸術の愚物を創造する人間の、社会の、それぞれの堕落をいうに違いない。また、ある所見では、ものに対する憐憫とはエゴでしかなく、そういう意味で、私はこの無秩序たる我を、虚のほとりでひとり、憐れんでいるのかもしれない。 

 そういう純真の歌がかつてあり、今や何がうっせぇのかも知る由なし。